こんにちは、Kジローです。
今年の夏も熱い夏でしたね。
毎年、甲子園が終わると夏の終わりを感じます。
さて、今年の甲子園は京都国際高校の優勝で幕を閉じました。
野球とは関係のない批判を受けながらも良く頑張ったと思います。
その京都国際高校の中で2年生左腕が一際目立ちました。
その投手は『西村一毅』選手。
今回は西村一毅選手について、どんな投手なのか?
プロフィールや投球フォームなどの特徴について解説していきます。
また、西村一毅選手と同じ左腕の好投手であり、2024年夏の甲子園で注目を浴びた大社高校の「馬庭優太」選手についても書いています。
共通点もありますので、こちらより合わせてご覧ください▼
京都国際・西村一毅選手はどんな投手?
テイクバックを大きめに取り、力感のない腕の振りから鋭い球を投げ込みます。
非常にキレのあるストレートと、ネットでも噂になったチェンジアップのコンビネーションで打ち取っていきます。
これを見る限りでもバッターが全くタイミングを合わせられていない事が分かると思います。
投球のキーはこの「チェンジアップ」になっていますが、チェンジアップだけではこれだけタイミングを外すことはできません。
今回は西村一毅選手がバッターを翻弄している理由を投球フォームの特徴や球種など様々な視点から解説していきます。
まずはプロフィールから見てみましょう。
京都国際・西村一毅選手のプロフィール
・名前 西村一毅(にしむら いっき)
・生年月日 2007年7月7日
・出身地 滋賀県見甲賀市
・身長 177cm
・体重 66kg
・利腕 左投左打
・球速 MAX137km
・球種 スライダー、チェンジアップ
2024年8月時点でまだ2年生の末恐ろしい選手です。
色々調べてみると、なんと…
春の選抜時はベンチ外であり、以降に頭角を現してきた投手ですので、もしかするとここから想像以上の化け方をするかもしれませんよ?
体の線も細く、まだまだ伸びしろを感じる投手で、ここから順調に成長すれば3年生になった時には手が付けれられない選手になっている可能性がありますね。
非常にロマンを感じる投手です。
次に京都国際・西村一毅選手の投球の特徴について詳しく解説していきます。
京都国際・西村一毅選手の投球フォームの特徴
それでは西村一毅選手の投球や投球フォームの特徴について解説していきます。
先ほども申しましたが西村投手はストレートとチェンジアップのコンビネーションでバッターを打ち取っていきます。
ここにキレのあるスライダーもありますが、間違いなくバッターを翻弄しているのはストレートとチェンジアップですので、そちらに視点を絞りたいと思います。
そのチェンジアップですがストレートとの緩急だけでなく投げ方でバッターの反応も変わってきます。
その点やチェンジアップの効果についても次の項目から解説していきます。
体にしなりがありストレートにノビがある
西村一毅選手は柔軟性のある体を生かしてボールを投げています。
上の動画や画像で分かるように「腕をムチ」のようにしならせ、効率よくボールに力を伝えられています。
そうすると回転数が多くなりホームベース間際の速度(終速)が落ちにくく、ノビのある球に繋がります。
西村一毅選手はMAX137kmということで130km前半のストレートが多く、今の時代からすると決して速いとは言えません。
しかし、動画で見る球は145kmくらいに見えます。
その証拠にバッターはストレートに差し込まれたり、手が出ない場面が多く見られます。
相当、速く見えているんではないでしょうか?
そして、このしなりを使った投げ方に加え、西村投手はもう一つ素晴らしい特徴を持っています。
その特徴がバッターを更に追い込んでいるのです。
次で解説します。
脱力から一気に指先へ出力
上の項目で申したストレートのノビに加え、この脱力から一気に指先へ出力を集中させる投げ方がバッターを非常に困らせています。
想像してみて下さい。
力感なく振られてきた腕から矢のようなノビのあるストレートが来たとしたら…
タイミング合いませんよね?
西村投手は脱力から出力に持っていくのが非常にうまいので、バッターも突然ボールが飛んでくる感覚になり手が出ないのです。
更に…僕は見つけてしましました。
他の投手ではあまり見ない特徴を…
腕が上がったタイミングで止まっている?
全てではないですが、特にストレートを投げるとき腕が上がったタイミングで一瞬止まっているんです。
もちろん体の流れは生きていますから全く問題ありません。
恐らく脱力から出力に切り替えるのが上手い西村一毅選手だからこそ得られた偶然の産物ではないでしょうか?
この間を作られるとバッターはたまったもんじゃないですよね?
タイミングを合わせるのは至難の業ですよ。
よってバッターは手も足も出ない状況が作られています。
そしてそこに噂になった「魔球チェンジアップ」があります。
ここまででも十分凄いのに…(笑)
それでは次の項目でチェンジアップに触れていきます。
チェンジアップが魔球レベル?
ここまで「ストレートのノビ」「脱力から出力」「腕が上がった際の間」の3つを解説させて頂きましたが、この要素があってこその西村一毅選手の魔球チェンジアップ。
ここでチェンジアップという球種に触れておきます。
「チェンジアップとは、ストレートと同じ軌道で進みますが、力の掛からない握りで投げることにより途中で急激に減速し沈んでいくボール」
チェンジアップで一番重要なのは「腕の振りがストレートと変わらないこと、もしくはそれ以上に腕が振れている事」
そこに当てはめてみたところ、西村投手の腕の振りからは想像できない程のボールの減速を感じます。
腕が振れて、減速が激しい。更に少し横に流れる軌道の為、右バッターからは逃げる。
まさに西村投手のチェンジアップは高校球界では一級品であると言えます。
もし今現在、チェンジアップを投げていないのであれば、この記事を機会に是非、取得に励んでみて下さい。
人によっては、この球種一つで化ける可能性がありますよ?
京都国際・西村一毅選手の地方大会から甲子園までの成績
ここで西村一毅選手が今回の夏の大会でどのような成績を残したのか見ておきましょう。
こちらをご覧ください▼
試合 | 登板 | 結果 | 防御率 | 投球回 | 球数 | 打者 | 被 安打 | 被本 塁打 | 奪 三振 | 与 四球 | 与 死球 | 失 点 | 自責 点 | 暴 投 | ボーク |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
24/08/23(金) vs. 関東第一 | 交代 | – | 0.00 | 1 | 17 | 5 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
24/08/21(水) vs. 青森山田 | 交代 | ○ | 0.00 | 5 | 66 | 16 | 2 | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
24/08/19(月) vs. 智弁学園 | 先発 | ○ | 0.00 | 9 | 118 | 33 | 6 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
24/08/14(水) vs. 新潟産大付 | 先発 | ○ | 0.00 | 9 | 138 | 36 | 3 | 0 | 8 | 6 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
24/07/26(金) vs. 龍谷大平安 | 交代 | – | 0.00 | 8 | 0 | 27 | 2 | 0 | 7 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
24/07/24(水) vs. 西城陽 | 先発 | – | 5.40 | 5 | 0 | 20 | 5 | 0 | 6 | 1 | 0 | 3 | 3 | 0 | 0 |
24/07/16(火) vs. 洛水 | 交代 | – | 0.00 | 7 | 0 | 26 | 5 | 0 | 11 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
24/06/02(日) vs. 智弁和歌山 | 先発 | – | 1.00 | 9 | 110 | 37 | 5 | 0 | 4 | 5 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 |
24/05/25(土) vs. 明石商 | 先発 | – | 0.00 | 7 | 106 | 27 | 5 | 0 | 2 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
23/11/03(金) vs. 大阪桐蔭 | 交代 | – | 0.00 | 0 1/3 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
10試合 | 0.60 | 60 1/3 | 559 | 228 | 33 | 0 | 44 | 21 | 0 | 8 | 4 | 1 | 0 |
想像をはるかに超えてしまいました。
夏の地区大会2回戦で失点しているだけで、その他甲子園の強豪を相手に失点していません。
低反発バットになったとはいえ、こんなに点が取れないものですかね?
これを見るだけでも西村投手が点を取られにくい好投手であるということが証明されています。
甲子園は各地の代表なので強豪であるというのは間違いありません。
では、京都府のレベルはどうなのか気になるところです。
参考までに見てみましょう。
京都府予選は激戦区?
さて、京都府レベルはどうなのか?
京都外大西、龍谷大平安、鳥羽、福知山成美、立命館宇治、乙訓、京都成章…
甲子園で何度も聞いた名前ではないでしょうか?
京都国際は、この激戦区を勝ち抜き甲子園に出てきています。
特に龍谷大平安は全国的にも有名な野球の名門高校です。
ここ最近は、京都国際が京都府大会を制覇することが増えている事から、直近の活躍を見て優秀な選手が京都国際に流れてきている可能性があります。
来年も京都国際の野球に憧れて優秀な選手が入学してくるかもしれませんね。
今後の動向にも注目していきたいと思います。
京都国際・西村一毅選手のまとめ
いかがでしたか?
今回は今大会で光る活躍を見せた2年生左腕、京都国際高校の西村一毅選手について解説しました。
現在、絶賛成長中の時期であると思います。
現在は数年前に比べ野球化学も発展していますし、簡単に理論も学べます。
その中でしっかり取捨選択しながら前に進んで行って欲しいと思います。
体が出来て球速がMAX145kmくらい出るようになったら今以上に対戦相手は手こずるでしょう…楽しみですね。
来年の甲子園で西村一毅選手の成長した姿を是非、見させて下さい。